掲載日:2019年11月1日(金)
ついに実務修習地が決まり、素晴らしい同期の仲間や先輩方との新しい出会いや、法曹としての実務の現場を間近に見られることに、合格者の皆さんも心を躍らせている事かと思います。
反面、まだ法律事務所などの就職先が決まらなかったり、修習中にどのようにしたら任官・任検できるだろうかと不安になっている方も多くいらっしゃると思います。
今回は、修習を経験された先輩方に頂いた「就活アンケート」をもとに、あまり世間には出回らない修習生の就職活動の実態について、最新の情報をご紹介していきたいと思います。
- Q就職活動は行いましたか?
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Aはい 93.63%
いいえ 6.37%
就活自体をまったく行わなかったという方も、全体の約6%もいました。
こちらは、親御さんが弁護士で法律事務所を経営されていて、その事務所への就職が決まっていたり、後継者として事務所を継ぐことが決まったりしている方のようですね。これから就職活動を始める合格者にとっては、本当に羨ましい限りですが、その一方で他所への就職がなかなか難しい(言い出しづらい)という悩みもあるようです。
- Q就職活動を始めた時期はいつですか?
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A司法試験の合格発表「前」 23.02%
司法試験の合格発表「後」 76.98%
合格者の8割近くが、合格の発表があってから就活を始めています。
ロースクール在学中に、大手法律事務所のサマークラーク(サマクラ)などに参加した方の中には、すでに就活を終了している方もいますが、多くの合格者は、合格発表があってから、就活を開始しているようです。今から就活を始める方も、決して遅すぎるということはないようですね。
とはいえ、応募の締め切りがある説明会が多いようなので、ネットやクチコミで様々な法律事務所の採用情報や、就職説明会の情報をできるだけ積極的に集めておいたほうがよさそうです。
なお、参考ですが、「予備試験合格者」の場合、「予備試験の合格発表前」というかなり早い時期に就職活動を開始した方が、なんと半数ほどいました。予備試験組の就活は、ロー卒業生組よりも、前倒しで行われているようですね。
- Q就活時には、何社(何所)受けましたか?
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A1~10社 78.23%
~20社 10.88%
~30社 7.48%
~40社以上 3.40%
8割近い方が、10社以下と回答しています。40社以上を受けたという方も、何と3%以上もいました。
自分の入所する事務所へのこだわりが強いため、できるだけ多くの事務所を受けたという方もいるようですが、修習の期によっても差があるようですね。
- Q就職先の種類
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A法律事務所 90.48%
一般企業 5.44%
官公庁 2.04%
その他 2.04%
やはり法律事務所が9割と圧倒的に多かったです。
なお、官公庁(任官・人件含む)以外では、「一般企業」への就職も5%ほどいました。
企業内弁護士の需要も、それなりに高まってきているようですね。
- Q就職先の地域
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A関東 68.71%
関西 18.37%
九州 4.08%
中部 2.72%
北海道・東北 1.36%
その他 4.76%
アンケートでは「関東」が約7割と圧倒的に多い状況でした。やはり法曹界でも、人材が首都圏に集中する傾向はあるようです。
東京には、最高裁判所や検察庁といった日本の司法の中枢となる機関も多いことも、理由の一つだと思われます。地方で受験をしていた方が、修習後、法曹になるタイミングで東京に上京するケースも多いようですね。
まとめ
以上、先輩方の「就活アンケート」を見てきました。
なお、これから弁護士事務所への就職活動を始める方には、当サイトにある法律事務所の「求人情報」を是非ともご活用いただければと思います。
条件面等を記載した募集要項の他に、事務所内の様子を写真で掲載している事務所もありますので、より将来の業務についてのイメージがしやすいかと思います。