遂に合格発表!修習開始までの長い間「就職活動」はどうする?

 みなさん、こんにちは。遂に77期も合格発表の時期となり、今後の「就職活動」について、悩まれている方も多いかと思います。
 合格者の中には、すでに「サマークラーク」などを経由して、法律事務所の内定先が決まっている方もいれば、今まさに就職活動中の方や、進路について任検や任官で悩まれている方など、様々かとは思います。
 そのようなみなさまのために、司法修習ドットコムでは、今後、みなさまの就職活動に関する有益な情報や先輩からの「生の声」を集めたアンケートなどを公開してまいります。
 今回の特集だけでなく、(法曹としての)就職活動を経験された諸先輩に頂いた「本音の就活アンケート」をもとに、あまり世間には出回らない修習生の就職活動の実態・アドバイスについて、有益な情報をご紹介していきたいと思います。

77期のスケジュールについて
 まず、77期のスケジュールを確認しますと、2023年度の合格発表は、2023年11月8日となっております。
 例年ですと、合格発表直後の12月から、司法修習が開始となっていましたが、77期からは翌年の3月下旬からのスタートとなりました。今までと比べると、3ヶ月ぐらい「間が空く」ことになりますね。
 合格者にとっては、余裕のあるスケジュールとなりますので、その間に旅行をしたり、運転免許を取得したりと、ある意味「最後のモラトリアム」として過ごされる方もいらっしゃるかと思います。
 もっとも、就職活動自体は(以下のアンケートにもありますが)、合格直後から本格化していきますので、発表後に就職活動を開始する方も、「できるだけ早く就職活動に着手」したほうが良いかと思われます。それでは、実際にアンケートを見ていきましょう。

Q就職活動は行いましたか?
Aはい   93.6%
いいえ  6.4%

 就活自体をまったく行わなかったという方も、全体の約6%もいましたが、親御さんが弁護士で法律事務所を経営されていて、その事務所への就職が決まっている方や、「ソクドク(即独)」を考えている方のようです。
 親御さんの事務所に就職が決まっている方は、就職活動に悩んでいる修習生にとっては、本当にうらやましい限りではありますが、その一方で、自分の親の事務所以外の他所への就職がなかなか難しい(言い出しづらい)という悩みもあるようです。

Q就職活動を始めた時期はいつですか?
A司法試験の合格発表「前」 23.1%
司法試験の合格発表「後」 76.9%

 合格者の8割近くが、合格の発表があってから就活を始めています。
 ロースクール在学中に、大手法律事務所のサマークラーク(サマクラ)などに参加した方の中には、すでに就活を終了している方もいますが、多くの合格者は、合格発表があってから、就活を開始しているようです。今から就活を始める方も、決して遅すぎるということはないようですね。
 とはいえ、応募の締め切りがある説明会が多いようなので、ネットやクチコミで様々な法律事務所の採用情報や、就職説明会の情報をできるだけ積極的に集めておいたほうがよさそうですね。
 今後、司法修習ドットコムでも、就職説明会などの情報は適宜掲載してまいりますので、是非ともチェックしてください。

 なお、「予備試験合格者」の場合ですが、「予備試験の合格発表前」というかなり早い時期に就職活動を開始した方が、なんと「半数」にも上りました。
 予備試験組の就活は、ロースクール卒業生組よりも、前倒しで行われている傾向があるようですね。

Q就活時には、何社(何所)受けましたか?
A1~10社  78.2%
~20社   10.9%
~30社   7.5%
~40社以上 3.4%

 8割近い方が、10社以下と回答しています。なお、40社以上を受けたという方も、何と3%以上もいました。
 自分の入所する事務所へのこだわりが強いため、できるだけ多くの事務所を受けたという方もいるようですが、修習の期によっても差があるようですね。

Q就職先の種類
A法律事務所 90.5%
一般企業  5.4%
官公庁   2.0%
その他   2.0%

 就職先としては、やはり「法律事務所」が約9割と圧倒的に多かったです。
 なお、官公庁(任官・任検含む)以外では、「一般企業」への就職も5%ほどいました。企業内弁護士の需要も、それなりに高まってきているようですね。

Q就職先の地域
A関東     68.7%
関西     18.3%
九州     4.0%
中部     2.7%
北海道・東北 1.4%
その他    4.8%

 アンケートでは「関東」が約7割と多い状況でした。やはり法曹界でも、人材が首都圏に集中する傾向はあるようです。
 東京には、最高裁判所や検察庁といった日本の司法の中枢となる機関も多いことも、理由の一つだと思われます。地方で受験をしていた方が、修習後、法曹になるタイミングで東京に上京するケースも多いようですね。

まとめ

 以上、先輩方の「生の声」を中心に見てきましたが、これから弁護士事務所への就職活動を始める方には、当サイトにある法律事務所の「求人情報」を是非ともご活用いただければと思います。条件面等を記載した募集要項の他に、事務所内の様子を写真で掲載している事務所もありますので、より将来の業務についてのイメージがしやすいかと思います。

 今後の特集では、先輩方のアンケートによる「おすすめの修習先の情報」や、「実務修習でのアドバイス」などの特集もしていきます。みなさんのお役に立つ情報を提供していきますので、今後も引き続き、司法修習ドットコムをチェックしてくださいね。

(法律事務所)求人情報一覧

 なお、求人情報の登録も随時受け付けています。

現在掲載中の法律事務所(一部抜粋)

※2023年11月6日時点での登録情報になります

弁護士法人ALG&Associates

勤務予定地:東京、埼玉、横浜、千葉、宇都宮、名古屋、大阪、神戸、姫路、福岡
弁護士数:96名(男性75名、女性21名) 2023年1月4日現在
採用予定人数:10~20名
初年度想定年収:600万円

ベリーベスト法律事務所

勤務予定地:[1]東京オフィス [2]全国の各オフィス
弁護士数:275名(男性:212名 女性:63名)※2021年10月現在
採用予定人数:20人(※採用人数に制限は設けていません。優秀な人材であれば積極的に採用します。)
初年度想定年収:600万円

法律事務所 ASCOPE(アスコープ)

募集地域:東京、浜松、名古屋
弁護士数:36名 男性30名、女性6名
採用予定人数:3人
初年度想定年収:600万円

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